56-6: 分断間近!タウシュベツ川橋梁・糠平(北海道)

所在地:北海道河東郡上士幌町ぬかびら源泉郷
取材時期:2024年7月
ジャンル:廃墟・産業遺産系
珍スポ度:☆☆☆☆(☆五個が最高得点)
コメント:以前から一度は訪れてみたい場所として記憶していたのだが、先日の道内ニュースで橋梁の一部が再度崩落したと報道され、今みておかないときっと後悔すると思い道東ツアーを組んだのであった。
この橋梁は1937年に木材運搬用に建設され16年ほど運用された後、ダム建設による水没のため使われなくなった。人造湖である糠平湖は冬の電力消費量増加に備えて水量を増加させるため、秋口には水没してしまうことが多いとのこと。水没した後に凍結するためコンクリートの劣化が水没していない部分と較べて10倍も速いとのこと。使われなくなってから現在で90年経過しているため、水没・凍結している部分の劣化は地上部分にあるとすると900年経過しているものと同じ程度なんだそうだ。
自分で林道の鍵を借りて橋梁麓までいくことも出来たようだが、最近道内では熊出没が大きな話題となっているため、ひがし大雪自然ガイドセンターによるアーチ橋ツアーに参加することとした。今回は午後2時出発のツアーに申し込んだため、1時半過ぎにガイドセンターに到着し手続きを済ませ長靴のサイズ合わせなどを行い出発を待つ。このクールでは総勢15名程度の好き者が集合していた(道外からの参加者も多かったようだ)。3台のミニバンに分乗し、いざ橋梁へ。国道から林道に入り10分程度走ったところで下車。さらに5分程度歩くとタウシュベツ川と糠平湖の境界にでる。そこに問題のアーチ橋があるのだ。まずはガイドさんの説明を聞き、その後30分程度の自由行動となる。さすがに橋上に登ることは禁止されているが川の対岸までは徒歩で到達可能でもあり、様々な角度から写真を撮ることができた。




写真でもはっきり分かるとおり、奥から6番目の眼鏡橋三角部の崩落が激しく、2024年7月時点でかろうじて繋がっている状況である。ガイドさん曰く、「来年の今頃はおそらく橋は分断されているでしょうね。今日初めての人はとてもラッキーです」と。天気もまずまずで、水没もしていなく、ヒグマにも遭遇せず、わざわざ函館から600km走ってきた甲斐があるというものだ。もし、繋がっている橋をみたいのであれば是非今年中に!冬は対岸から凍った湖面を歩いて渡って橋梁真下までやってくるツアーもあるとのこと。これも参加してみたいがこのあたりの冬の寒さは半端ないからな~!


