50-9: 五重塔に泊まれる!北の京・芦別(北海道)閉園

所在地:北海道芦別市旭町2
取材時期:2011年8月
ジャンル:展示系
珍スポ度:☆☆☆☆(☆五個が最高得点)
コメント:こちらも前回は2002年にお邪魔させていただきました、宿泊施設である「北の京芦別」。2011年の夏も立派に営業中、ということで、今回は飛び込みではなくきちんと予約を入れて再訪してみました。道央自動車道の砂川SA・北海道子どもの国をすこし冷やかしたの後、滝川ICで富良野・芦別方面へ。
国道38号沿いの赤平には、あやしい城フェチなら垂涎ものの「徳川城」があるのは知っていたので、こちらも少し立ち寄ってみることにした。しばし38号を東に向かう。すると、丘の上に立派な城発見!しかし、どこにも案内看板はないので、その先の公共駐車場へ。カメラ片手に国道を行ったり来たりし、丘の上に登る階段を発見。突き当たりは民家であったりして、見えるのにたどり着けない。結局、国道から直で入れる道はなく、少し迂回した先に城への道はあったのだ。しかし正面までいって愕然。人形工房「徳川城」は潰れていたのでした・・・。



ということで、失意の中芦別へ向かう。しかし、芦別が近づくとともに、あのワクワク感が・・・。例の「ヌッ」と現れる巨大仏・巨大観音を見つけたときの嬉しさですね。そろそろか?と思っていると前方に白亜の突起物が!そう、あれが北海道大観音なのである。あの足下に問題の「北の京芦別」は存在するのである。もう、迷いようがない。明日に備え、出光で給油をすませ、いざ突撃!空知川にかかるアーチ橋を渡ると、そこは芦別レジャーランドと旧名で呼んだほうがしっくりくる異次元空間だ。前回はユーノス・ロードスター、今回はマツダRX-7で参上させていただいた。車から荷物を降ろし、フロントに向かう。メインの建物は、モスク・もしくはモスクワ宮殿風のとんがり屋根。うーん、変わっている(通称、おっぱいドームと呼ぶらしい)。




さて、チェックインであるが、今回は是非五重塔へに宿泊できるようにお願いしてある。というのも、前回2002年にお邪魔したときには三十三間堂(これも凄いネーミングだ)に導かれたので、今回は是非、別棟の五重塔でのお泊まりができないか検討をお願いしてあった。すると、なんと五重塔オッケー!フロントのオバチャンの話だと「あんたたち一組だけだけど、特別に準備しましたよ」とのこと。な~んか、ラッキーなんだが、怖いような・・。芦別は運動部の学生が合宿に利用する場所らしく、当日も宿泊客は高校生ばかり。彼らが三十三間堂に泊まっているので、一般客は静かな五重塔へ、とのきめ細やかな配慮である、と理解したい。
さて我々の部屋のある五重塔・8階に案内され、荷物の荷をほどき、のんびりする暇もなく大浴場へ。夜の部は男子がローマ風呂、女子が日本庭園風呂である。2002年の時にすでに、ぼろい大浴場だな~と思っていたが、さらに輪をかけてぼろくなっていた。まあ、お風呂を期待して来たわけじゃないので、こんなもんかとさっさと済まし、いざ夕食へ。北の京では、夕食時には何らかのショーが楽しめる。前回は人情芝居と歌謡ショー、さらに宿泊客のカラオケ大会まで行われていた。今回も歌謡ショウが6時半から予定されているので、浴衣のまま食事処へ。ん?お膳が二つのみ?も・もしや、ギャラリー、ニカ家のみ?ま・マジですか!定刻過ぎに司会のおっちゃんが現れ、予定通り梅沢姉妹による歌謡ショーを始めます、とのこと。うひゃ~、貸し切り状態だわ、それはそれで面白い。ということで、しっかり楽しませて頂きました。こんなこともあるんですねぇ。




さて食事のあとは五重塔探索。最上階には色々な置物や絵画などがあり、かなり珍度が高い。しかし、ニカ家一組しかいないため、照明が点けられていなく、非常誘導灯を頼りに進む。ちょっと肝試しモードも入っていて、うん、五重塔に泊まった甲斐があったというもの。さすがに全ては見切れないので、残りは明るくなった明朝に回した。地デジ対応していないようで、テレビは使えないことをチェックイン時に念押しされたので、さっさと寝る。




翌朝、例によって一組だけの朝食バイキング(高校生の後)をいただいたあと、五重塔の残り、および、中庭の十二支苑神宮寺を取材し、チェックアウト。いやー、泊まっただけであるが、なんとも珍な体験をさせて頂きました。こんな調子で、この先大丈夫か?北の京芦別!北海道大観音取材は次ページで。

以下、2002年8月取材時のレポート。
8-6:芦別 北の京芦別
所在地:北海道芦別市旭町2
取材時期:2002年8月
ジャンル:おいのり系
珍スポ度: ☆☆☆☆☆(☆五個が最高得点)
コメント:うーん。強烈なテイストです。全ての施設が強力な珍スポ電波を放っております。芦別市内に入るとイヤでも目に入る北海道大観音像。近づくとなにやらインド王宮風の建物。さらにその奥には五重塔。十年くらいまえは「芦別レジャーランド」として、大々的にTVコマーシャルを流していた記憶がありますが、まさが自分が宿泊することになるとは。
予約なしの飛び込みでしたが、午後5時までなら夕食の準備OK、でとてもラッキー。しかし、大観音の拝観は5時でおしまいだったので、取材は次の日の朝にすることにしました。さて、案内されたのは三十三間堂という五重塔より新しく造られた宿泊棟。廊下が全面赤で統一されており、気分はもうツインピークスだぁ。さりげなく鎧甲の展示があったり、誰だかわからない巨大肖像画が飾られていたりで気が抜けません。部屋にたどり着くと、そこはいたって普通の旅館で、すこしホッとしました。
食事前に、自慢の風呂に入りにいってみると、男湯はギリシャ神殿大浴場。白で統一された浴場内は所々錆がでたりして、古びた感じですがいい味だしております。ちなみに朝は男女が入れ替わり、日本庭園大浴場です。こちらは岩風呂でミニチュア大観音もいます。その後、「お祭り広場」にて夕食、と同時にショーが楽しめます。その日は、「梅沢清美・工藤輝子:舞踊・歌謡ショー」でした。料理の内容は普通の旅館ですが、ショーもついて一泊8500円は格安ですね。ショーも十分楽しめます。
次の朝、ホテル中庭の十二支苑神宮寺を参拝したのち、北海道大観音を取材しました。宿泊客は団体扱いで拝観料300円になるので、フロントで割引券をもらってください。主張しないともらえませんのでご注意を。たしか昔はモノレールで大観音まで行けるような、バリアフリーを先取りした気遣いがあったようですが、今では動いておりませんでした。で、歩いて観音足下へ。受付のおばちゃんに料金を払い、まず20階までエレベータで行け、との指示に従い、大観音内部を最上階まで。順に下ると、各階にそれぞれ観音様がいらっしゃって、スタンプが押せるようになっています。スタンプ帳100円を購入し、スタンプラリー開始。全部集めても景品はもらえませんが、記念にしてください。
このように、強烈な芦別ワールドが展開されている「北の京」。今度は五重塔へ宿泊してみたいと思います。(要予約)



補)残念ながら北の京・芦別は2013年に宗教法人・天徳育成会というところに買われてしまい、一般人の立ち入りができなくなってしまった。五重塔やおっぱいドームなどの施設は残っているようだが、宗教施設になってしまっては見学のしようがないです。五重塔に泊まっておいてよかった。