3-6:実は地下石油備蓄基地・もぐらんぴあ 久慈(岩手)

所在地:岩手県久慈市侍浜町字麦生1-43-7
取材時期:2001年8月
ジャンル:博物館系
珍スポ度: ☆(☆五個が最高得点)
コメント:国道45号線を北上中、また妙な立て看板を発見した。もぐらんぴあ:「恐怖の館 ホラー生物展」夏休み特別展示!。これは立ち寄るしかないでしょう。ということで、行って来ました。案内看板に従い、海側へ行くと、ありました。水族館がメインだと思わせる外観であるが、実はここは国家石油備蓄基地なのだ。地下岩盤が非常に強固であるため、この場所が地下備蓄基地に選ばれたようだが、近隣住民の理解を得るため、水族館を併設しました、といった具合である(たぶん)。で、感想はというと、備蓄基地の説明も水族館としての展示も、どちらも中途半端でおもしろくない。まあ、水族館はおこちゃま用として我慢はできるが、備蓄基地の解説にはもっと力を入れてほしい。マルチスクリーンによる20分間の映画を観れば良かったのかもしれないが、それにしてもあの展示では・・・。地上でなく、強固な岩盤に石油を備蓄するのは、外国からの攻撃に耐えるため?うーむ。そこら辺の解説がもっと無いと、莫大な税金をかけてこんな設備を作る理由が理解できない。ちなみに、ここには岩手県一年分、日本全体では3日分の原油が備蓄されているのだという。




「ホラー生物展」のほうはというと、これがお話にならない。毒蜘蛛やら巨大ゴキブリやらがガラスケースに入れられて、暗い場所に置いてあり、ボタンを押すと明かりが点くようになっている。あまりに恐ろしくて、ボタン押せなかったけど・・・。ただそれだけ。なんかだまされた~って感じ。




補)2025年2月ウェブ調査で、もぐらんぴあは東日本大震災後の復旧を終え当時の場所で営業しているとのことである。被災直後は別な場所での運営を余儀なくされたがその後ほぼ全壊した施設を建て直し、あのさかなクンの協力などもあり以前よりパワーアップした形で営業しているようだ。備蓄されていた原油は震災で170万kLのうち47kLが流出したのみにとどまったのはそれだけ準備が行き届いていた証拠であろう。やはり海岸沿いに重要な施設を作るのであれば地震津波が生じることを大前提に建設することがいかに重要かを示した好例だ。2001年取材記録は少し辛口すぎたかもしれない。